皆さんのご家庭では、どんな風に玄米を炊いていますか?
玄米をおいしくいただくには、お米選びはもちろん炊き方もとてもたいせつ。
炊飯器の玄米モードに土鍋、圧力鍋…とさまざまな炊き方を試し、食べ比べをしてみました。
おいしく炊くには、まず「洗い方」から
今回は、マクロビオティックインストラクターの白石真理さんにサポートしていただきました。
玄米は、白米のように「研ぐ」必要はないのだそう。たっぷり水を張ったボウルなどに玄米を入れたら、両手ですくいあげ、手のひらの間でやさしくこすりあわせるようにして洗います。玄米は水に触れた瞬間から吸水を始めるので、洗い始めに浄水器などの水を使うこともおいしく炊くコツのひとつです。
2、3回水を変えて洗いあげ、いったんざるに取ってから、炊き方にあわせて水加減をします。ざるの底を手のひらでとんとんと叩くと、しっかり水切りすることができます。
ちなみにお米は、厳選米ドットコムでも人気の宮城県・有機農園ファーミンさんの天日乾燥ササニシキ(農薬・化学肥料不使用)を使用させていただきました…!
玄米は、お米のもみがらだけを取り除いた状態で、表皮も胚芽も一緒に味わうもの。お米の質には、こだわりたいですよね。厳選米ドットコムには、農家の皆さんが農薬や化学肥料に頼らず大切に育てた、安心して召し上がっていただけるお米がたくさん揃っています。
土鍋なら、ふっくら、おこげつきの玄米ごはんに。
まずは土鍋で炊いてみましょう。土鍋で玄米を炊くときには、お米の量の1.5〜1.8倍の水を加えます。お使いになる土鍋の厚みやガス台のパワーによって炊きあがりは微妙に違ってきますから、何度か試してぴったりの水量をみつけてください。
(ここでは、先のコラムでご紹介した、カネフサ製陶さんのごはん鍋を使用しています。)
フタをして、最初はごく弱火にかけます。10分ほど経ったら徐々に火を強くし、30分くらいかけて沸騰させていきます。
沸騰したらお好みで1合につきひとつまみの自然塩を加え(玄米をおいしく香りよく炊きあげるといわれていますが、塩分コントロールをされている方は、省いていただいて大丈夫です)ごくごく弱火にして、50分〜1時間炊きます。最後に5秒ほど火を強くして水分をとばし、火から下ろします。
15分ほど蒸らしたらできあがりです。
土鍋で炊いた玄米ごはんは、一粒一粒が立ち上がってふっくら。香ばしいおこげも楽しめます。お冷やごはんはさらさら、ぱらりとした食感になるので、チャーハンやピラフにしてもおいしいです。
圧力鍋なら、短時間で、もっちりした味わいのごはんに。
圧力鍋を使えば、25〜40分ほどで玄米ご飯を炊きあげることができます。玄米の量の約1.2倍の水とひとつまみの塩を加え、フタをしっかりと閉めて火にかけましょう。
圧力鍋を中〜強火にかけて、ピンが上がるのを待ちます。圧がかかったら火を弱め、ピンが上がった状態を保ちながら25分〜40分ほどで炊きあげます。(炊きあがりまでの時間は、季節によっても異なります。よりもっちり、どっしりとした炊きあがりがお好みの方は、火にかける時間を若干長めに。夏の気温の高い時期や、あっさりめの炊きあがりがお好みの方は心持ち短めにしてください)
写真のように、圧力鍋のピンがしっかり上がった状態を保って炊きあげましょう。最後に5秒ほど強火にし、火から下ろして10〜15分蒸らします。
圧力鍋で炊きあげた玄米ごはんは、もっちりとかみごたえがあり、玄米の甘みと香りが口いっぱいに広がります。玄米らしい味わいをしっかり楽しみたい方に、ぜひ一度お試しいただきたい炊き方です。
電気釜でも炊いてみましょう。
昨今の炊飯器は、玄米炊きモードがセットされているものがほとんど。火加減や時間を気にせずとも、自動で炊きあげてくれる手軽さが嬉しいですね。
炊飯器で玄米を炊くときには、内釜の目盛りどおりに水加減をした後、3時間以上吸水させておくことがポイントです。おいしく炊きあげるための塩ひとつまみは、吸水後、炊き始める時に加えます。(お出かけ前にお米を洗い、炊飯器のタイマーを仕掛けるような時は、お塩は省いてください)
むらし時間込み、約1時間で炊きあがり。炊飯器で炊いた玄米ごはんは、あっさりと、今回試した3通りの炊き方の中ではいちばん白米に近い、くせのない味わいになりました。「これから玄米食にチャレンジしたい」「白米派の家族にも、少しずつ玄米を食べさせたい…」という方にもおすすめです。
最後に
土鍋、圧力鍋、炊飯器。炊き方を変えてみるだけで、同じお米が少しずつ違った風味に炊きあがることは驚きでした…!
皆さんのご家庭で、ご家族好みの玄米ごはんを炊きあげていただく参考になれば幸いです。
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