2018年6月27日
| 雑草の勢いが弱いです |
今年は雨が少ないので、雑草の勢いが弱いです。
4月から5月末にかけて雨風強い日々が続いていたのですが、田植えが終わるとともに雨が止んでしまい、雨の降らない梅雨空が続いてます。
今日は久しぶりの本格的などしゃ降りですが、少雨の影響でしょうか、畔の雑草の勢いが弱いです。
雑草が伸びてこないので、草刈りの頻度も減りそう。
7月中旬に草刈りし、あとは8月下旬の2回で終わればいい感じ。
昨日は田んぼの中に入り、雑草を取ってましたが、ぬかるんだ泥に足を取られ、暑さでバテてしまいました。
骨の折れる作業ですが、根っこから引き抜くと気持ちいい。
飯豊町は飯豊山系からの雪解け水が豊富なので、雨が降らなくてもそれほど心配はないです。飯豊山にはまだまだ雪が残ってます。
側溝を流れる水は冷んやりし、暑さでバテてくると足を突っ込み体温を下げることができるので重宝してます。
今日は雨なので家でのんびり。晴耕雨読の生活です。
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2018年6月24日
| インスタにうれしい投稿が^^) |
万宝院ファームのお米がインスタグラムに紹介されておりました!
投稿はこちらです。 (こちら記載させていただきたくご連絡したところ、快諾してくださりました!ありがとうございます^^)
https://www.instagram.com/p/BkU89MSl8yP/?taken-by=saoringo_0222
"万宝院ファームさんの玄米ごはんな朝ごはん&山形のだしなお弁当&秋刀魚の蒲焼きな晩ごはん(*Ü*)
今朝は、先日届いた山形県の飯豊町にある万宝院ファームさん (@millionstreasuresfarm )のつや姫🌾
粒も揃っていて、噛めば噛むほど甘い! めちゃめちゃ美味しくて、ペロリと食べてしまいました😋
そして、お弁当&晩ごはんは72時間経った寝かせ玄米🍚 もっちもちで美味しい♡
毎日、美味しい玄米が食べられる幸せ。
そして、ごはんを美味しいと思って食べられる幸せ。
そんな幸せを大切にしていきたいと思います。"
美味しそうな食卓の画、当ファームのお米を美味しくめしあがってくださり、生産者一同感謝感激です!
健康にも良い寝かせ玄米、我が家でも72時間保温して食べてみます^^
玄米レシピも豊富で参考にさせていただきます!
ありがとうございます!!
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2018年6月22日
| ロゴデザイン 万宝院ファーム |
素敵なオリジナルロゴを作成していただきました^^
万宝院ファームのオリジナルロゴを作り、いい感じのパッケージで自慢の美味しいお米を販売してみたいとずーっと思っていて、日々ネットでサーチしたり、coolなTsutaya書店のデザインコーナーをぶらぶらしてました。
Pinterestでお洒落なロゴが入った米袋などを収集し、ああでもないこうでもないと思いを馳せながら徒らに時間が過ぎ去っていき。。。
ある日ネット検索していると、クリエイター向けの作品ポートフォリオサイトのBehanceというSNSを見つけ、とある日本のクリエイターのポートフォリオにビビっときました。直感で生きてる派なので^^
どこか懐かしさを覚える、それでいてモダン、そして異国情緒なアクセントを感じとれる、クリエイターは沖縄在住のTakashi Maekawa様。英語の紹介文から醸しだされる人柄、作品に対する情熱も素晴らしいです。
万宝院ファームは英語にするとMillions Treasures Farm。グローバルな市場も視野に入れビジネス活動する気概を抱く私どもには、この異国情緒感も直感に響きました。
BRIDGE DESIGN WORKSという沖縄拠点のデザインオフィス。
BRIDGEのやるべきことに大いに共感です。
”デザインはアートではなく、消費者のニーズに応える商業ベースの存在です。また、デザインは主役では無く、お客様の会社や店舗、サービスの個性をより伝わりやすく可視化する付加価値だと思っております。”
デザインとかどこか独りよがりで自己満足の世界に偏りがちなところがあると素人ながらに感じていたので、これは!と思いました。
センス良くて直感でいいな!って感じられる作品。感謝感激です。
デザインの意図も事細かに叙述してくださり、おーって感じさせられました。
シンボルマークは美しく並ぶ「水田」をイメージ。
整然と並べることで「真面目さ」も表現。
稲作農家のことよく理解されてるなって嬉しい気持ちになりました。
田植え機を上手く使いこなし、真っ直ぐ整然と植えることで多くのお米を収穫できます。
稲が整然と植えられた水田は美しい。初心者の私が植えた田んぼはぐにゃぐにゃ曲がってますw
田植え後も日々水管理を怠らず、雑草を刈り、稲の発育を見守っております。稲作農家真面目でないと務まらないですね^^
その他感心させる記載もあり、こちらのロゴデザインとともに歩んでいきたいと思わせる作品のご提供、ありがとうございました!
ブランディング楽しみ^^
これからパッケージ等に活用していきますので、私どものお米に対する思いを、ロゴを通し感じ取っていただければ幸いです!
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2018年6月18日
| 雑草の管理 |
田植え後の初回の草刈りを5日ほどで完了。
暖かくなると雑草の勢いが強まり、あっという間にあぜ道が草で覆われてしまいます。
これから1ヶ月に一度ほど、9月末の収穫まで3~4回ほど草刈りを行います。
それにしても草刈りはなかなか難しいです。
経験の浅い私が行うと地面を刈ってしまうのも頻繁で、石ころに当てて刃が跳ね返り、ドキッとすることもしばしば。硬い石に刃を当ててしまうので、あっという間に刃がダメになってしまいます。
以前、面白そうな稲作の本『サトちゃんのイネつくり作業名人になる』を手に入れ、そのまま本棚に置きっぱなしにしていたので、何かヒントがあるんじゃないかと思い、雑草管理の章を読んでみました。
作業のhow to本って、実際に作業を体感してから読み込まないと、何を言っているのかわからず、全く頭に入ってこないですね。
そんな理由で、上達しない草刈りを効率よく進めるために、こちらの稲作本を読んでみました。
いやーー、目から鱗です。
曰く、”ズバリ、刈る高さは株元から10cm”
私のようにできる限り根元ぎりぎりで刈ってしまうと、雑草が頑張って分けつし余計増えてしまうようです。
10cmぐらいの高さで刈れば、地面を削ったり石を誤って刈ることもないので、刃も長持ちするし、地面にも光が当たらなくなり、新たに伸びる草の数が減るとのことです。
次回は株元10cmを目安に草刈りを進めていこうと思います。
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2018年6月12日
| 昔日の面影 置賜 |
T-SITEを探索していると、なんだか馴染みのある表紙が。
大英帝国の女性旅行家、イザベラ・バード著『日本奥地紀行』の装丁のイラストタッチと似ている。
手にとったのは『逝きし世の面影』。
出版社はどちらも平凡社。
平凡社って歴史好きには堪らない中国古典文学シリーズを刊行してて、その叢書は至高の知の源泉。
その奇書シリーズ、黄緑色の装丁で分厚い『水滸伝』『三国志演義』『西遊記』は、若年の頃寝食を忘れ読み耽ってました。
これは本当に偶然なのですが、『逝きし世の面影』を手にとり、ぱっと開いたページで手の子と言う文字が目に飛び込んできました。
イザベラ・バードの記事を引用しています。当時の東北地方の農民の肖像画も。
そこにはこのような描写が。
”山形の手の子という村の駅舎では、「家の女たちは私(イザベラ・バード)が暑がっているのを見てしとやかに扇をとりだし、まるまる一時間も私を煽いでくれた。代金を尋ねるといらないと言い、何も受けとろうとしなかった。・・・・・・・・・・それだけではなく、彼女らは一包みのお菓子を差し出し、主人は扇に自分の名を書いて、私が受けとるよう言ってきかなかった。私は英国製のピンをいくつかしか彼らにやれないのが悲しかった。・・・・私は彼らに、日本のことを覚えている限りかぎりあなたたちを忘れることはないと心から告げて、彼らの親切にひどく心うたれながら出発した”
手の子という村は現在では飯豊町手ノ子地区を指します。万宝院ファームがある椿地区のお隣です。
イザベラ・バードが旅した明治初期と現在とでは、何もかも異なり比することはできないですが、東京から来た私も、土着の方々の親切心に常日頃接しています。
なんだかイザベラ・バード の言葉に同調したのは、私も手ノ子出身の方に大変良くして頂き、お昼や夕食に天丼、おむすびと焼き魚などを届けてくれ、その親切心に感謝しています。
150年ほど前に異国の地を旅した異国の方が感じた思いを、同じ土地で私が実体験で現在進行形で感じている。なんだか不思議な感じです。
時代は変われど、他所者でも誠心誠意地元の方々へ接していると、その土地の人々も親切に返して頂ける、置賜に限らず、逝きし世の面影は日本全国津々浦々、現代も連綿と続いているんだなと改めて感じとりました。今も昔も人々の営みが続くかぎり。
イザベラ・バードが愛した置賜は、人情味溢れる自然豊かな素敵なところです。
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2018年6月8日
| 畔の草刈り |
稲も順調に育ち、一安心。
こちらは梅雨入りがまだで、この2週間は雨が降らず毎日暑い晴天の日々が続いております。
稲はいい感じに伸びてきて、水田のいたるところにトノサマガエル、アマガエルのおたまじゃくしがわらわらと湧くように活動してます。
それにしても暑い!!
雨が降らないので雑草の勢いもそれほどではないですが、それでも草刈りが必要な背丈へ伸びてきたので、早朝から草を刈り始めました。
重量ある草刈り機を肩に掛け作業をしていると、体力の消耗が思いのほか激しく、水分をこまめに補給していないと、頭がくらくらし熱中症に陥ってしまいます。
梅雨入り前に初回の草刈りを終わらせたいですね。これから収穫までに3、4回ほど草刈りします。
お隣の農家さんは飯豊牛を10頭ほど飼育していて、刈った雑草を軽トラに積んで飼育小屋へせっせと運んでいます。刈ったばかりの乾いていない雑草はビタミン含む栄養豊富で牛さんも喜んで食べるとのこと。
牛もかなりグルメなようで、スギナという繁殖力旺盛な厄介ものの雑草(別名地獄草と言われてるようです!)は嫌いで、クローバーは大好物だそうです。
草刈りは大変ですが、雑草を次から次へと撃退していくゲームのようで、爽快感半端なくて以外と楽しいです^^
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2018年6月7日
| わらび採り |
隣町、小国へわらびを採りにいきました。
小国町は山菜の宝庫として有名で、小国町観光わらび園は毎年県内外から多くの観光客で賑わいます。
私どもも飯豊町の産直で販売するわらびを確保するため、毎年5月末から6月初旬にかけて小国の山へ採りに出かけます。
早朝の山は靄がかかり空気が美味しい。
こんな陽が当たる山肌にたくさん自生してます。
一本一本丁寧に採り、帰宅後にアク抜きをし、お店へ並べます。
醤油や麺つゆをかけおひたしは絶品。炊き込みご飯も最高!
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2018年5月26日
| 田植えも終わり平穏な日々へ |
4月初旬から2ヶ月間、各工程待ったなしの日々が過ぎ去り、田園も落ち着きを取り戻しつつあります。
今期から本格的にトラクターと田植え機を乗りこなし、水田の耕耘、代掻き、田植えを完了。
耕耘では田んぼそれぞれに特徴があることを身を以て体験。粘着質の泥深い田は、田植えブーツを履いても膝まで埋まり、歩くこともままならないですが、トラクターも気をつけないとすぐにエンストし立ち往生してしまいます。そんな時は油圧レバーで耕耘機を上げ脱出。
耕耘で細かく砕いた土をトロっトロにし、いつでも田植えできる状況までもっていく代掻き。
田んぼ一つ一つが個性を持っていて、同じ地域でも粘着質、さらっとした土、泥の深さなど千差万別。
田植えは真っ直ぐ植えるのが難しい。
2枚目、3枚目と植えていくと機械の特性とコツが分かってきて、真っ直ぐに植えられた稲を自慢げに眺め自己満足に浸り、いつしかそのゲーム性に酔いしれます。
今年も無事田植えが終わり、気付けば初夏の訪れが感じられる季節となりました。
日が暮れると近くの社から囃子の音色が聞こえ、黒獅子祭りの時期ももうすぐ。
豊かな自然と土着文化が融合した置賜の光景は美しいです。
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2018年5月20日
| 久しぶりの晴天! |
最高に心地よい久しぶりの青空!
5月に入り強風、雷雨の日々が続き、先日は夜中にスマホから飯豊町に土砂災害警報のアラームが鳴り響き、田んぼが心配で不安でした。
ようやく待ちに待った青空。やっぱ晴天の下での田んぼ作業は気持ちいい!
遠くに見える飯豊山はまだ雪を冠し、その雪解け水は冷んやりします。
近くの山もまだ積雪が見られます。
蔵王山も見渡せますが、ほとんど雪は残ってないですね。天元台もゲレンデに少し雪が残っている程度。
四方が有名な山々に囲まれ、置賜は本当に美しいところです。
田植えもほぼほぼ終わったので、そろそろ一時休憩。
早く釣りに行きたい!!
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2018年5月18日
| 農家の現況への考察 |
12日土曜日から田植えを始め、田んぼ2枚を残しほぼほぼ植え終わりました。
毎朝早朝5時から暗くなるまで作業、帰宅後に晩飯をレトルトで済まし、そのまま爆睡状況です。この状況なんだかおかしくないかな??
というのも、これほど根詰めて雨の日も休みなく働き、周囲の誰よりも早く田植えを終わらせ悦に入る、生産のみに力を入れる個人農家なら(万宝院ファームもまだまだ個人農家ですが)、もちろん自身のペースで好きなスケジュールで進めていけばいいと思います。
ただ私は新規就農者として稲作を軸として農業ビジネスを経営するとの意思を示し、他業界から進んでこの飯豊町へ移り、生産のみならず販売、マーケティングに力を入れてます。
これから生き残る農家は生産3割、販売マーケ7割と言われている時代。しかしながら、多くの個人農家は販売をJAや近隣の直販をしている農家に頼り、人件費を鑑みず作業をしているのが現況です。
田植えを早く終わらせることに異論はないですが、雨天の中作業を行うと視界不良、冷え、必要以上な水量等、作業効率は著しく落ちます。
あと、あまりに早く田植えを始めると、周囲の農家も焦り出し、結果田植え早植え競争が勃発します。。。
スケジュールは余裕があるのに、なぜ早く植え終わる必要があるのだろうか?近隣の米沢、赤湯、長井では飯豊より暖かい気候であるにも関わらず、まだ代掻きも終えていない田んぼも多くあり、田植えはもちろん始まっていない。
また適度な休暇は本当に大事ですね。10日間を超えた作業は心身ともに疲労が蓄積し、他の業務が疎かになります。
生産のみに携わってきた農家は得てして短期間に終わらすことに生きがいを感じ、短期集中に伴う根性論へ走りがちだと思われます。
自身のブランドを築き個人法人問わず全国、そして海外のお客様と直接取引を行うには、根性がどうのこうのはひとまず置き、自身の頭をフル稼働し、生産はどのように行えばより効率よく、そして何より大事なのが楽しく取り組めるのか真剣に考えないと、農業という労働への熱量を維持するのは至難のことです。
私より上の世代の方々は根性、我慢という言葉を好んで使うように感じられますが、こうした精神論を他者へ強いるやり方では、若者を呼び込むことはできないし、人口減でいずれ田舎の市町村はなくなるでしょう。
他者への寛容さがすごく大事だと思いますが、個人農家はどこもかしこも事業主で王様気分。頑固さや今までのやり方を踏襲し変革することは大変難しいのが事実ではないでしょうか。
都会で生まれ育ち、他業界から飛び込んできたからこそ、現地の人々には思いつかないことを感じとり、試行錯誤しながら前へ進んでますが、独り思い悩むことも多々あります。
メディアでよく目にする地方移住の現実、大げさでなく結構当たっているなと改めて感じます。
今流行りの地方創生、どこもかしこも補助金目当てが横行し、行政主体で新しいビジネスを築き上げる、若者の移住を促進する、民間のビジネス感覚を持ち合わせていない為にどの施策も上手くいっているとはいえない状況です。
もちろん田舎ならではのメリット、自然が最高、空気がきれい、飯が旨い、親切な人が多い、どれもこれも素晴らしい。こうしたメリットがあるから農業ビジネスへ打ち込むことができています。
本格的に稲作業を引き継ぐため力を入れ始めて一年が経ち、農家の現状について思うことをとりとめなく書き綴りました。
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2018年5月11日
| トラクター恐怖症 |
田んぼの出入り口、狭くて急勾配で車体の大きなトラクターで出入りする時めちゃくちゃ緊張します(;^^
初めてトラクターを運転した時、田んぼから出る際に後ろにつけた重い畦畔機を上げたままにして急勾配登ろうとし、前輪が浮き上がり危うく横倒しのトラウマ経験が、緊張度合いを嫌が応にも高めます。
田んぼによって平地ですんなり出入りできるとこ、急勾配で難易度半端ないとこ、それぞれ特性がありますね。
この田んぼ、あまりに急勾配すぎて、入るのは問題ないですが(それでもジェットコースターみたいな急角度感味わえます)、出ることができず、熟練の技でも重い重機が足枷となりウィリーして万事休す。
やむを得ず、あぜ道乗り越え隣の田んぼへ移動することでなんとかこの危機を乗り越えました。
大量の土を購入し、ユンボー(ショベルカー)で平すしかないかな。
前輪が浮いてしまうと頭がパニクり、クラッチ踏んで止めようと試みてしまうのですが、横滑りして事態を悪化させてしまい焦りまくりです。
トラクターなどの農機は基本、クラッチを踏むと動力が伝わらなくなるので、常時クラッチがブレーキ代わりのような感じで身体に染み付いてます。
車幅感覚もなかなか身につかず、ドキドキの連続ですが、とにかく安全運転第一で慎重に慎重に操作。
早く自動運転普及しないかな!?
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2018年5月7日
| 一度目の代掻き、荒掻き |
万宝院ファームでは代掻きを2回行います。
代掻きにはこうした効果が期待できます。
田んぼの高低差を均一にして水回りを安定、管理を容易にする
田んぼをかき回して土をドロドロに練り上げ、雑草を抑える
苗を植えやすくし、根張りがよくなる
代掻きして水を張ると鏡張りのような美しい水田へ仕上がり、気持ちいいです。
今年は水田面積を増やしたので、この時期から代掻きを始めないと田植えに間に合わないのですが、あまり早くから代掻きを始め水田を放って置くと雑草が根付いてしまうため、田植え前に再度代掻きを行います。
水田に水が満たされると、明治初頭に大英帝国の旅行家イザベラ・バード がここ置賜を訪れ、”鋤(すき)で耕したというより鉛筆で描いたように美しい、ここは東洋のアルカディア(桃源郷)”とその著書「日本奥地紀行」で表しているそのものの光景が目の前に広がり、感動もひとしお。
地元の人にはこの光景が当たり前のようですが、東京から来た私にはイザベラ・バードのように!??毎年感嘆しております^^
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2018年5月6日
| 田んぼの水入れ |
耕耘も終わり田んぼへの水入れが始まりました。
水入れ前に田んぼの排水口を石や肥料袋、土で塞ぎ、2日ほどかけて田んぼに水を引きます。
水が満たされるといよいよ代掻きです。
代掻きとは田んぼに水を張り、土をさらに細かく砕きかき混ぜ、土の表面を平らにすること。代掻きすることによって、鏡張りのような美しい水田が目の前に現れます。
代掻きが終わるといよいよ田植え。関東地方ではすでに田植えが終わっているところもありますが、山形は5月中旬に田植えが始まります。
これから田植えが終わるまで待ったなしの日々が続きます。
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2018年5月3日
| 平成30年つや姫生産者認定証 |
今年もつや姫の生産者として山形県から認定証をいただきました。
つや姫は限られた生産者のみが作付けできる特別のお米です。
つや姫生産者として認定されるためには、数ある要件を満たす必要がありますが、大きく分けて下記二つの条件が必須。
水田面積が3ヘクタール以上
特別栽培米として作付け
万宝院ファームの水田は6ヘクタール、東京ドームの1.3倍ほど。(東京ドームはグラウンド、スタンド含む総面積が4.67ヘクタール)
当ファームで作る特別栽培米は農薬7割減、化学肥料5割減。
際立つ「白さ」「つや」「甘み」が特徴の山形ブランド米を今年も作付けし、初秋には新米を全国のお客さまへお届けいたします。
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2018年4月27日
| 苗の発育も順調 |
天候・気温ともに安定し、苗がすくすくと伸びてきています。
ここまで苗が育てば安心かな。
この前、カルガモ夫婦が米をついばみに苗を育てている田んぼの中を優雅に泳いでました:((
公園で目にするカルガモは可愛いのですが、農家にとっては害鳥なので、手を叩いて追い払います。ずんぐりむっくりの見た目で愛嬌あるのですが、大事な種子なので。
田植えまで半月ほど、早朝から日が暮れるまで田んぼに出て、帰宅後は爆睡の日々ですが、田植えが終われば一休み。
一年で最も忙しい時期も残り1ヶ月。
稲作は短期集中型の人間には理想的な職種です^^
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2018年4月25日
| 田起こし |
田植え前の必須作業、田起こしを始めました。
田起こしとは秋の収穫を増やすことを目的とし、乾いた田んぼの土を掘り起こし、深く耕し地力を向上させます。
4月も後半になり、天候も落ち着き、晴れの日が続き土埃が立つようになると田起こしのサイン。
トラクターにロータリー(耕耘用の刃がついたアタッチメント)を取り付け、田んぼをうないます(うなう=耕耘)。
耕耘後の田んぼの土はふかふかでモフモフ、我が家の飼い猫^^みたいで、息吹を取り戻したよう。
田起こしには下記メリットがあります。
乾土効果
土を乾かすと土中に含まれているチッソ成分が稲に吸収されやすい形へと変化し、チッソ肥料が増加します。
また深く耕すことによって、より多くの土が空気に触れ(含有)、稲を植えた時の根の成長が促されます。
でもあまり深く耕しすぎるとぬかるんでしまい、田植え機が泥にハマってしまうので注意が必要。
雑草を防ぐ
雑草の種子を土中深くへ埋め込むことにより、雑草が生えてくることを減らす効果があります。
有機物を鋤き込む
秋の収穫後、田んぼには稲の切り株と刈り草(有機物)がそのまま残っていて、ロータリーで土もろともかき回すことで土中に有機物を鋤き込み、この有機物をミミズや微生物が分解し有機質肥料(チッソ、リン酸、カリウム含む)が生成されます。
肥料の三大要素はチッソ、リン酸、カリウム。
チッソは葉・茎の生育促進、リン酸は根の生育促進、カリウムは茎・根を丈夫にし暑さ寒さへの耐候性、病害虫への抵抗性を高めるのに重要な要素となります。
土を細かく砕く
細かく砕かれた土と切り株などの有機物がくっついたものは(団粒構造の土)、排水性・通気性・保水性・保肥性・保温性が高まり、良いことづくしです。
万宝院ファームではその昔農耕馬を飼い、犂を牽引させて耕していたのですが、今では37馬力のトラクターが快適に作業を進めてくれます。
田起こしは田んぼが乾いた晴天の日に行うのが原則ですが、これから代掻き、田植えと待ったなしでやるべき工程があるので、多少の雨なら進めてしまいます。
今日は大雨、午後からは弱まりそうなので、あまりぬかるんでない田んぼを耕耘してみます。
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2018年4月22日
| 満開の桜 置賜 |
桜が満開、置賜にも遅い春の到来です。
ここ数日、暑い日が続き初夏の陽気です。
2ヶ月前は厚い雪に閉ざされていたのが嘘のよう。
桜を撮影していると小鳥たちのさえずりが聞こえ、大地にも生命の営みが感じ取れる季節がきたと実感。
オフィスの中で仕事をしていた頃は暑い寒いの感覚しかなかったのですが、農業に携わり外で身体を動かしていると、白鳥がシベリアへ向け飛び立つ瞬間やトカゲが足元をささっと走り抜けていく光景を目にし、四季の変遷を日々肌で感じてます。
5月に入ると田んぼに水を張り、万を超えるカエルの合唱が始まり、生き物たちの喧騒で賑やかになります。
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2018年4月20日
| 山菜の女王、こしあぶら |
明日から約1週間、万宝院ファームが所有する山に自生する至極の山菜、天然こしあぶらを採集します。
お昼ご飯を食べに近所の道の駅へ立ち寄り、何気なく旬の野菜コーナーを覗くと、少量ながらこしあぶらが販売されていました。
ここのところ暖かい日が続いてたので、もしかしたら当ファームの山に自生するこしあぶらもそろそろ芽が出始めてるかもと足を運ぶと、日当たりのいいところでは思いのほか芽が出ている!
このぐらいの若芽、天ぷら、おひたしにすると絶品なんです。
特に天ぷら、旨すぎて唸ります。 米があればなお良し^^
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2018年4月18日
| 畦塗り |
畦(あぜ)塗り機をトラクターへ装着し、田んぼと田んぼの間に土を持っていきます。
”畦(あぜ)”とは田んぼと田んぼの間の土を盛り上げたところ。
畦にはたくさんのもぐら、ねずみ穴があって、そこから水漏れするので、水漏れを防ぐ為に春先の畦塗りは必要不可欠な作業です。
人生初の畦塗り、きれいに真っ直ぐ仕上げることは職人技で、私が行うとくねくね曲がってしまいます。。
面白いことに、いつも相棒のカラスがついてまわります^^
畦を掘り起こすと、ミミズやカエル君たちも掘り起こされて、カラスのご馳走になるみたいです。
数多くの生き物たちが田んぼを生活の拠点とし、水田に水を張る田植えの季節を今か今かと待ちわびてます。
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2018年4月18日
| トラクターでヒヤリ |
危うくトラクターを横転させるとこでした。。。冷や汗だらだらです。。
トラクター運転ど初心者の私ですが、田んぼの出入り口の急勾配を後ろに重たい畦塗り機を装着した状態で前向きで登ろうとし、前輪が浮き上がりウィリー状態となり、慌ててエンジンをふかしてしまい、そのまま車体が横滑り!!
うおーーやばい、とっさにクラッチ踏んでギアをニュートラルに入れ、ひとまず停止。その後すぐにバックしてなんとか事なきを得ました。。
トラクターや重量のある農機が横転して、その下敷きになって命を落とす人がいると聞かされていたので、その事が脳裏によぎり。。
無事戻ったはいいのですが、今度は田んぼから出れない。。。さてどうしたものか。
ネット検索で調べるのが一番と思い、「トラクター」「田んぼの出方」で検索したところ、田んぼへ入るときは前向き、出るときは後ろ向きが基本とのこと。もしくは低速で前向き走行し、後ろに装着した重機をできる限り低い位置に調整しながら急坂を登るのがいいみたいです。
恐る恐る後ろ向きで走行してみると、無事上手く登ることができました。
農業で使う重機は馬力があるので、取り扱いを誤ると重大な事故に繋がると改めて実感です。
写真でみると大したことなさそうですが、この角度でも私にとっては十分すぎる急坂で、運転しているとジェットコースターのように感じます。
田んぼの中も厄介で、この時期は水分豊富でぬかるんでおり、トラクターでも頻繁にタイヤがとられ、ドキッとする瞬間が多々あります。
田んぼの出入り口って狭いし急角度で、大きなトラクターで出入りするのはなかなか難しい。
東京で会計士をしていた頃とは180度異なる世界、何もかも新鮮で刺激的な生活です^^
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2018年4月17日
| 苗代に苗箱を並べ終えました |
冷たい風雨の中、発芽した苗箱を苗代へ並べ終えました。
それにしても北風の冷たさにはまいりました。
昨年も苗出し時に強風が吹き荒れ、苗箱に被せたビニールシートが夜分めくり上がり、冷たい雨の中かけ直した苦い経験が。。
今年はミスしないよう、丹念に作業を進めていきます。
まずは苗代へビニールシートを敷き、その上に発芽した苗箱を並べていきます。
苗箱は水分をたっぷり含んだ土の影響でかなりの重量。
1回目の苗出しは約800箱。4時間ほどかけて並べ、最後にビニールシートを被せて完了。
ビニールシートは上下にサンドウィッチのように被せるのですが、下にシートを敷くことで田んぼへの根張りを防ぎ、田植え時に簡単に苗箱を取り出すことが可能となります。
上のシートは保温の為に必要。過去には4月中旬に雪が10cm積もったこともあり、油断大敵です。
2回目は700箱ほど並べます。
今年は合計でおおよそ1,500箱。
稲作もまだまだ序盤。気が抜けない日々が続きます。
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2018年4月12日
| 田んぼの整地 苗代作り |
田んぼに水を引き、トラクターで苗代作りが始まりました。
苗代は”なわしろ”と呼びますが、こちらでは方言で”ナショ”と発音してます。
最初は地元の人が”ナショ、ナショ”って言っているのがなんのことやら理解できなかったのですが、今ではすっかり溶け込んで、私も”ナショ”って呼んでます。
苗代は田んぼに植える稲の苗を育てる場所で、発芽器から出した苗を田植え前まで約1ヶ月ほどこの苗代で育てます。
まずは田んぼに水を引き、トラクターで土をやわらかくします。
その後、盛り土をして平らにならします。
この盛り土の上に発芽器から出した苗を並べ、田植えに適した苗まで育て上げます。
明日は苗代作りの続きです。
稲作の町、飯豊もなんだか忙しなくなってきました。
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2018年4月12日
| 種まき機 スチーム発芽器の設置完了 |
電動播種機(種まき機)とスチーム発芽器の設置が完了。
明日からいよいよ種まきそして芽出し作業が始まります。
段取り八分といいますが、準備に万全を記すことが仕事の効率を高めます。
いざ作業が始まると機械が止まった、土が溢れたなど起きないよう気をつかっていることが毎年のように起き、作業効率を著しく下げてしまいます。
農業機械は年に一度しか使わないため、使い終わったらついつい放ったらかしにしてしまいがちですが、きれいに掃除し油をさし大切に保管することが大事だと実感してます。
播種機も10年超えた年代物ですが、まだまだ現役で活躍してもらいます。機械も人間と同じで!?大切に扱えば其れ相応に応えてくれます^^
空の苗箱を播種機のベルトコンベアにのせ、土を盛り、”はえぬき””つや姫”の種をそれぞれ分別して撒き、その上に土を被せ、スチーム発芽器へ移します。
スチーム発芽器では水を加熱し蒸気を発生させ、室内を2日間32℃に保ち、一斉に発芽させます。
これから5月末の田植えが完了するまで怒涛の日々が始まりますが、手を抜かず強い稲を育て上げ、五穀豊穣を願います!
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2018年4月7日
| 去りゆく白鳥 |
万宝院ファームのある下椿地区に多くの白鳥が飛来しくつろいでます。
春の訪れとともに日本海を渡り、シベリア大陸へと飛び立つ前の一休憩でしょうか。
6~7羽ほどの一群がひっきりなしに西の空、小国新潟方面へ去っていきます。
独特の低音で響く声は遠くからでも白鳥が飛んでると識別できます。
春の訪れとともに何処へか去りゆく白鳥、田舎ののどかな光景のワンシーンです。
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2018年4月4日
| 発芽の準備 |
種もみ(お米の種)の発芽準備に取り掛かりました。
種もみが発芽する必要条件は3つ。
水
種もみの重さの約15%の水を吸うことで発芽が促されます。
温度
発芽の最適温度は32℃
10℃以下では発芽せず、45℃を超えると死んでしまいます。
酸素
種もみも生きているので酸素が必要となります。
種もみを発芽させる工程
浸種
種もみを水に浸し発芽に必要な水分を十分吸わせる作業で浸種と呼びます
乾いた種もみは15%ほどの水分を含んでおりますが、発芽には25~30%ほどの水分含量が必要となります。
乾いた種もみを水に浸し吸水することで発芽を早め、目の出方を揃えます。
浸種をする日数は水温によって異なり、発芽に必要な積算温度(水温 x 日数)は100℃です。
例えば水温が10℃ならば10日間浸します。
水温が高ければ浸種期間が短期ですむと考えてしまいますが、急激に吸水させるため発芽にムラが出てしまいます。一般的には低水温で長時間浸し、時間をかけて吸水させ発芽ムラが発生するのを抑えます。
万宝院ファームでは催芽機(さいがき)を使用し、水温、積算温度を管理しています。
浸水最終日に32℃へ上げ、発芽を促します。
催芽機から取り出した種もみは、これ以上の発芽を抑えるため(種まきに備え)冷水で洗い、脱水機にかけた後に軒先に置いて乾かします。
来週はいよいよ種まきです。
これから田植えまで怒涛の日々が続きます^^
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